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2016年9月14日


こんにちは、受付の角田です *^ ^*

前回は、大人の方向け に "上手な歯磨きのポイント" についてでしたが、今回は、お父さん・お母さんが お子さんの歯をむし歯から守るには について、書いてみたいと思います。


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むし歯を できにくくするには?

むし歯ができやすい・できにくいは、以下の3点が密接に関わってきます。

<毎日の歯磨きの状態>
<一日に摂る糖分の量や頻度>
<個人が持つ歯の強さ>


 ① お子さんの歯磨きの習慣化・仕上げ磨きの徹底

歯磨きが上手にできなかったり、習慣化ができていないと、食べ物のカスがプラーク(細菌の塊)となり、やがて歯を溶かし むし歯ができます。1日1回は、お父さんやお母さんのフォロー付きのきちんとした歯磨きで、プラークを取り除きましょう!


 ② おやつの工夫で、砂糖の摂取量・頻度を減らそう

むし歯の菌は、砂糖の量が多いと 歯を溶かす"酸"を たくさん作りだしてしまいます。

・おやつの時間を決め、だらだら食いは避ける
・砂糖の入った飲料物の だらだら飲みも避ける(普段はお茶にするなど)
・組み合わせを考える (✕甘いもの+ジュース ⇒ ○甘いもの+お茶)


 ③ フッ素で歯を強くしよう

フッ素の利用によって、むし歯ができにくい強い歯にすることができます。歯の表面のカルシウムやリンが、糖分と酸によって溶け出てむし歯ができますが、フッ素は、唾液が含む カルシウムやリンを取り戻す力(再石灰化)の促進剤のような働きをします。

・フッ素入り歯磨き粉で磨く (ほとんどの市販物に含まれています)
・歯面塗布 (歯科医院でしてもらえます)
・フッ素洗口 (歯科医院でフッ素の粉を購入し、水道水で希釈、うがいするやり方)

 ♪ フッ素については、また今後の記事で詳しく扱いたいと思います ♪


今回は、① お子さんの歯磨きの習慣化・仕上げ磨きの徹底について、もう少し掘り下げてみましょう。


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歯磨きの成長プロセス

お子さんの歯が生えてきたら、成長につれて以下のプロセスを目指しましょう。

★ 乳歯の生え始め~就学前 ★
お父さんお母さんが毎日磨きながら、歯ブラシに少しずつ慣れる。

歯磨きがスタートしたら、日ごろからお子さんの口元を触りましょう。口元を触られることに慣れていると、歯磨きを 嫌がらずに させてもらい易くなります。

乳歯が生えてきて、お子さんが自分でスプーンを握って口に持って来られるようになったら、歯ブラシも持たせてあげ、歯磨きの真似事から始めましょう。この頃は、口に入れてみたり、噛むだけかもしれませんが、歯ブラシに慣れる最初の一歩として 見守ることも大事です。

奥の乳歯が生えてくる頃までには、"歯磨きは毎日するもの" という習慣化を目指しましょう。
お父さん・お母さんの真似をしたがる小さな時期は、「一緒に磨こうね」と誘ってあげ、親子で歯磨きを行うのも良いかもしれません◎


★ 小学校 低学年 ★
永久歯が生え始める。自分で段々と歯磨きができるようになる。
(毎日お父さんお母さんが仕上げ磨きする)

★ 小学校 中学年 ★
乳歯と永久歯の混合歯列期。自分磨きが日課になる。
(できるだけ毎日、お父さんお母さんが仕上げ磨きをする) 

★ 小学校 高学年 ★
永久歯が生えそろい始める。自分磨きの継続。
(ときどき、お父さんお母さんが歯磨きチェック、磨けていなければ具体的に教えてあげたり、必要に応じて 仕上げ磨きも)

歯磨きの到達目標.jpg
発達段階.jpg
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お子さんの仕上げ磨きのポイント

以前の記事にも書きましたが、歯磨きは磨く行為が目的ではなく、"磨き残し、プラークをできるだけ失くす"ことが大切です。
とはいえ、お子さんが上手に磨けないのは当たり前。ご両親のフォローが、お子さんの歯をむし歯から守る 大きな役割を果します。


● 磨き残しがないかのチェック箇所 ●

3大むし歯になりやすい箇所を確認!
・歯と歯茎の間
・奥歯の咬み合わせ
・歯と歯の間


● 仕上げ磨きの際の注意点 ●

・数を数えながら磨く
歯磨きの終わりがわかると、お子さんも頑張る気持ちが湧きます

・手早く丁寧に、を心がける
長く時間がかかると飽きてしまい、習慣化が難しくなります

・できるだけ夕飯後すぐに行いましょう
眠くなる頃に歯磨きをさせると機嫌が悪くなったり、歯磨き嫌いを増長させてしまう可能性があります

そして、少しでも自分で磨けるのが上手になったら、たくさん褒めてあげましょう!


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歯磨きを "お子さん任せ" にはしないで

自発的に磨くようになったとしても、小学生のうちは 磨き残しがないかのチェック、仕上げ磨きを継続的にしてあげましょう。寝かせた状態での仕上げ磨きを嫌がる場合は、お子さんを立たせてのぞき込むように行うのもひとつです。

来院される親御さんから ときどき、「自分の子供が口の中を見せるのを嫌がるから、出来ないんです...」というお話を伺うことがあります。しかし、歯磨きを すべて お子さん任せにしてしまうと、どうしても磨き残しがあるので、その分 むし歯のリスクが高まります。

そして、自分以外の人に口を見せることに抵抗があるお子さんが 歯科医院を受診する多くの場合、スムーズに治療ができず、病状が進行してしまうことがあります。
そうならないためにも、小さな頃から仕上げ磨きをしてあげ、"口の中を人に見せる、触らせる" に慣れさせておくことが大事です。


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夕食後口腔内のケアをサボって寝ると、むし歯菌は 翌朝起床時には約30倍に増える

唾液には、「歯の再石灰化作用」というむし歯予防に役立つ側面があると前述しましたが、他にも、お口の中の食べ物のカスや菌を洗い流す「自浄作用」があります。
睡眠中は、その分泌量が極端に減ってしまうため この「自浄作用」が低下します。
夕食後に歯を磨かずに寝てしまった場合の口腔内の細菌量は、翌朝起床時には 前日夕食後の約30倍ともいわれているのです。

一日のおわりの丁寧な歯磨き、ほんとうに 大事ですね!

自分の歯をきれいに.jpg


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いかがでしたでしょうか。
今回の "お子さんの歯を むし歯から守るには" については、はここまでです ^ ^

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角田歯科医院 院長 角田収司 角田歯科医院
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院長 角田収司

初めまして、角田歯科医院の院長、角田収司と申します。
このたびは、当院ブログをご覧いただきましてありがとうございます。

「自分たちが受けたいと思える治療を患者さんに提供する」

その思いを大切にしながら、親子4代にわたり歯科医療を行ってまいりました。これからも歯科医師、衛生士、助手など20名を超えるスタッフ一同で、それぞれが技術と知恵を持ち寄り、助け合いながら、患者さんのお口のサポーターとなれるよう努めてまいります。